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大森山荘・森の工房 ~山小屋登山隊その4 中世の山城跡を辿る~

冬山へは行かない。冬は下界に居る。今回は雑木林に包まれた山歩きと史跡めぐりが一度に楽しめる”山城跡めぐり”。場所は多摩川南岸(稲城市~川崎市)に並ぶ小沢城跡と菅寺尾城(すげてらおじょう)跡。鎌倉時代から室町時代の山城跡で、土塁、空堀、竪堀、馬場などが残っている。
まずは小沢城へ登城。
雑木林の小道を登る。戦国時代以降の城のような石垣は無い。

てっぺんに出た。石碑と解説板があり、ベンチでひと休み。
尾根の道を行くと、尾根がザックリとえぐれているところがある。山岳のキレットのようだが、防御目的で人為的に削った空堀なのか、自然にできた地形なのか、素人には判別不能だ。
馬場跡と伝わる平坦地も森に覆われていて、ボーッとしてると見逃してしまう。
痩せ尾根あり、アップ&ダウンあり、何だかトレッキング気分。
下山致しました。いったん住宅街や公園を少し歩いて、次に向かうは菅寺尾城跡。
菅寺尾城下に到着。さっそく竹林と雑木林の崖を巻くようにして登城。

台地状の平坦地が広がる菅寺尾城跡。小沢城跡よりは小ぶりだ。往時は馬場だったのか、館だったのか。記録が少なくて謎の多い城らしいが、今は周回遊歩道が整備された快適な森林ウオーキングコースだ。
木々の間から下界を望む。
城跡の石碑は無く、解説板かと思ったら「毒ヘビ注意!」の注意書きでした。これにて今回の山城跡めぐりは終了。良い汗をかいた。
【余談】小沢城跡は廃城後、江戸時代には富士講で利用されたという。そういえば、寄り道した途中の森の中に「秋葉山」と「日待講中」の古い石塔が並んでいた(前者は明治19年、後者は寛政年間のもの)。「なんじゃこれは?」ということで、帰宅後に調べたところ、秋葉山は火防・火伏の神である秋葉大権現を祭ったもので、火災が起きないことを祈ったのだろう。日待講は地域の人々が集まり、徹夜で日の出を迎える信仰行事だという。
城跡だけでなく、ここから当時の人々の生活に思いを巡らすのも楽しい。

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