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大森山荘・森の工房通信 ~先住民いろいろ~


#山小屋ライフ#
 先住民いろいろ

蜘蛛は苦手だ。蜘蛛には申し訳ないが、あの容姿で、あの早い動き。恐怖を感じる。ところが、事情で数ケ月ほど山小屋に行かず、久々に訪れると小屋は蜘蛛ノ巣屋敷と化している。玄関扉や窓枠に大小いろんな形の蜘蛛ノ巣が張り付いている。網状のものから綿菓子のようなものもある。蜘蛛の巣に黄土色の太った胴体をしたガや我天敵の蜂が引っ掛かっていると、何とも恐ろしい光景だ。そして玄関扉を恐るおそる開けると家の中にも蜘蛛の巣。巣を頭にかぶらない様にホウキで取りはらうが、眼が悪いので必ず1回は頭や顔にかぶってしまう。10cmくらいの大蜘蛛も部屋を歩いている(走っている)。

屋内でこのでかい蜘蛛は何を食べて生活しているのだろうか。板張りの小屋なので隙間からカマドウマ・カワムシなどが入りこんでくるので、エサは十分あるのだろう。

さて今回、小屋の中の蜘蛛ノ巣除去が終わって、やれやれと吹き抜けの梁を見ると、白いビニールひものようなものがかかっている。じっとよく見ると蜘蛛の巣ではなく、蛇の抜け殻だった。実は蜘蛛に劣らず蛇も苦手だが、恐々見るとその透き通った抜け殻は蛇の形を忠実に残していて、中に石膏を詰めれば蛇の塑像ができそうなくらいだ。うまく抜け出すものだと感心した。特に眼はレンズ状のものがはまって残っている。つまり胴体だけでなく、眼も「脱皮」するようだ。珍しいのでそのまま梁からぶら下げておこうと思う。しかし、ビミョウな風景だ。


ところで脱皮した主はどこに行ったのであろうか。蛇を体に巻きつけたり、蝙蝠をかじる音楽家を見たことはあるが、寝ている時に顔の上に蛇がドサッと落ちてくるなんていう事態はご免だ。隙間から屋外に脱出したことを祈る。しかし、見た目は嫌だが、こちらの生命が危険にさらされるほどではないので、森の中に小屋を作る以上、蜘蛛や蛇との共同生活に腹をくくるべきなのかもしれない。他種族共生の小屋だ。
このほかにも、いろいろな「先住民」の方々が小屋のまわりに暮らしていて、にぎやかだ。




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